点字ブロック
朝、駅の改札を出たところで、白い杖を持った女性を見かけた。
雑踏の中、人の流れに乗って、杖を足先で左右にリズミカルに振りながら、歩いて行く。
彼女の行く先には、下りのエスカレーターがついた階段がある。どうするのだろうと見ていたら、杖を滑らすようにして点字ブロックを確認し、後はブロックに沿って階段を下りて行く。なるほど、エスカレーターよりも危険が少ないのかも知れない。
階段を下りた後も、歩道についた点字ブロックの上を進む。いつの間にか、私まで点字ブロックを辿っているような気分になっている。姿勢の良い彼女を見ながら、こちらまで背筋が伸びている。(^^;)
角のところまで来て、私は右折、彼女は真っ直ぐそのまま信号を渡って行ってしまった。
彼女と別れた後の道には、点字ブロックがほとんど無いのに気がついた。バス停のところにちょっとあるだけ。それまでは、点字ブロックの有無なんかに気を止めたこともなかったが、急に心細くなってきた。こっちの道なら、彼女はどんなふうに歩くのだろうか。
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